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そもそもFXって何?
FXとは、「Foreign Exchange」の略称で、正式名称は「外国為替証拠金取引」と言います。
FXを一言でいうと、異なる通貨の売買のことです。
世界中には、ある通貨を「買いたい人」や「売りたい人」が大勢います。
その通貨とは、円はもちろん、ドル、ユーロ、ポンドなど様々です。
世界中の人々がリアルタイムで通貨を売買しているので、通貨の価値(レート)は常に変動しています。
FXでは、この変動しているレートの動きに着目して利益を出します。
ロット(Lot)とは
FXをやっていると「ロット」という言葉をよく目にします。
このロットとは、「取引通貨量」の単位を指します。
◆ロット(Lot)とは◆
トレードをする上で、どれくらいの資金量で取引するかを表す「取引通貨量」の単位のこと。
では、「1ロット」とはどれくらいの通貨量を表すのかということですが、少しややこしいので1つずつ確認していきましょう。
FX会社や通貨ペアによってロットは変わる
1ロットという単位がどれくらいの通貨量を表しているかは、
- FX会社
- 通貨ペア
の2つによって、それぞれ変わります。
①FX会社によってロットは変わる
FX会社によって、1ロットの通貨量は変わってきます。
基本的には、
国内FX会社→1ロット=1万通貨
海外FX会社→1ロット=10万通貨
と表されることが多いです。
ただし、中には国内FX会社でも1ロット=1,000通貨だったり、海外FX会社でも1ロット=1万通貨だったりしますので、随時確認しましょう。
②通貨ペアによってロットは変わる
同じFX会社でも、一部の通貨ペアは、1ロットあたりの通貨量が多めに設定されていることがあります。
例えば、1ロット=10万通貨のFX会社では、「南アフリカランド円」は100万通貨単位になっています。
これは、「南アフリカランド円」の為替レートが他の通貨ペアに比べて圧倒的に低く、1ロットでの取引で動く金額が小さすぎるため、FX会社が1ロットあたりの取引量を上げているのです。
ロット(Lot)という単位を使う理由
FXで「ロット」という単位を使っている理由は、取引において入力ミスを減らすためです。
例えば、最低取引金額が10,000円のFX会社があったとします。
その場合、最低でも10,000通貨、もしくは100,000通貨必要になります。
と思うはずです。
このように、「0」をたくさん入力しなくてはならないので、必然的に「0」が1つ多かったり、少なかったりといったトラブルが発生します。
そういったトラブルを未然に防ぐために「ロット」という単位があります。
証拠金とレバレッジ
FXの魅力の一つは、少額資金から取引できることです。
この少額資金で大きな金額の取引を行うことができる仕組みのことを「レバレッジ」といいます。
◆レバレッジとは◆
元々は「てこの原理」を意味する言葉で、小さな力で大きな力を生み出すことを指します。
例えば、1ドル=100円の時
外貨預金では、1万通貨の米ドルを買う場合、100円×1万=100万円が必要です。
それに対して、
FXでは、1万通貨の米ドルを買う場合、必ずしも100万円が必要というわけではありません。
レバレッジを効かせれば、最小4万円で、100万円分の取引をすることができます。(国内のFX会社を利用する場合)
この時のレバレッジは25倍であり、取引に使用するこの4万円のことを「証拠金」と呼びます。
◆証拠金とは◆
取引を行う際に、FX会社に預け入れる担保金のようなもの。
そして預け入れるのに、最低限必要な証拠金を「必要証拠金」といいます。
少額資金(証拠金4万円)で大きな金額(100万円分)の取引が可能になる、この仕組みがレバレッジです。
そして、これらは以下の計算によって成り立ちます。
もう少し、詳しい例を見ていきましょう。
■証拠金が100万円の場合
取引金額100万円 ÷ 証拠金100万円 = レバレッジ1倍
(1ドル=100円、1万通貨)
■証拠金が50万円の場合
取引金額100万円 ÷ 証拠金50万円 = レバレッジ2倍
(1ドル=100円、1万通貨)
■証拠金が10万円の場合
取引金額100万円 ÷ 証拠金10万円 = レバレッジ10倍
(1ドル=100円、1万通貨)
このように、レバレッジをかければ、手元に用意できる資金(証拠金)の何倍もの金額の取引を行うことができます。
レバレッジをかける際の注意点
ただ、注意してほしいことは、レバレッジをかけることで大きな利益を生み出す可能性がある一方で、大きな損失を出したり、強制ロスカットされる可能性があるということです。
◆強制ロスカットとは◆
未決済の損失である「含み損」が一定の水準に達した時、FX会社が強制的に損を確定させて決済を行うこと。
今回は、日本のFX会社であるGMOクリック証券を例にしてみます。
GMOクリック証券では、証拠金の維持率が50%を下回ると強制ロスカットが発動します。
■証拠金4万円でレバレッジ25倍の時、
為替レートが2円下がっただけで、2万円の含み損を抱え、その時点で強制ロスカットが発動します。
つまり、2万円分の含み損が自動的に決済されてしまうのです。
■証拠金100万円でレバレッジ1倍の時、
為替レートが2円さがって、2万円の含み損を抱えても、問題ありません。
50万円分の含み損を抱えなければ、強制ロスカットは発動しないからです。
このように、強制ロスカットにならないように、レバレッジをかけすぎず、リスク管理をする必要がありますので気を付けましょう。
海外FX会社ではレバレッジが1000倍も?
レバレッジを高くすると、利益を増やすことができますが、反対に損失も増えます。
国内FX会社には「追証」が存在するので、最大レバレッジが25倍までと金融庁が規制をかけています。
◆追証とは◆
FXの取引で損失が大幅に膨れ上がり、自己資金以上の損失を被ってしまった際の借金のこと。
しかし、海外のFX会社の多くはこの「追証」がなく、「ゼロカットシステム」というものが存在します。
◆ゼロカットシステムとは◆
ロスカットが間に合わずに口座残高がマイナスになってしまった時、その損失分を海外FX業者が負担して口座残高をゼロにしてくれるシステムのこと。
つまり、取引による損失で借金を抱えることが一切ないということです。
そのこともあり、海外には日本のFX会社とは桁違いなレバレッジをかけられるところがあります。
レバレッジをかければかけるほど、少ない証拠金で大きな金額を動かせますし、しかも損失がでた場合でも、その証拠金以上に失うことはありません。
国内でのFXよりも、リスクが小さく、より大きなリターンが見込めるので、僕は海外のFX会社を利用することをオススメしています。
以下、有名な海外FX会社を載せましたので、気になる方は確認してみてください。
レバレッジとロットどちらでリスクコントロールするか?
「レバレッジをかけすぎると、損失のリスクが高くなる」と先ほど、説明しましたが、実際にリスクコントロールする際は、「ロット」を変更します。
レバレッジは取引ごとに入力する欄があるわけではありません。
その人ごとの総資産に対する取引量次第で「レバレッジ○○倍」というのが算出されるだけです。
取引画面ではレバレッジを加味した上でロット数を入力をし、リスクコントロールをします。
これは自動売買システムを使う際も同じで、ロットの設定を変えながらリスクコントロールをしていきます。
FXで利益を上げる仕組み
FXで利益を上げる仕組みは大きくわけて2つあります。
- 売買の差額で利益を上げる
- スワップポイントで利益を上げる
①売買の差額で利益を上げる
FXで利益を上げる基本的なポイントは
- 安く買う
- 高く売る
の2つです。
例を一緒に確認してみましょう。
1ドル=100円の時に、ドルを買い
1か月後、
1ドル=110円になっていて、そこでドルを売れば、
その差額の10円の利益を得ることができます。
もし、仮に100万円分のドル(1万ドル)を買っていれば、
利益は10円×1万=10万円の利益を得ることができます。
今回は、ドルの価値が高くなることを予想していました(円安、ドル高)。
ただ、もしドルの価値が低くなってしまった場合(円高、ドル安)、
その分、損失がでることになります。
つまり、通常FXで利益を上げるには、通貨がいつ安くなっていて、いつ高くなっているのかという相場の流れを予測しなければならないのです。
②スワップポイントで利益を上げる
FXでは通貨を売買して、その差額で利益を上げる方法以外に、外貨を買って所持しているだけで、資金を増やすことができる「スワップポイント」というものがあります。
◆スワップポイントとは◆
FXで通貨の売買を行ったときに発生する2国間の「政策金利の差」のことです。
各国の通貨にはそれぞれの国が設定した政策金利が存在します。
◆政策金利とは◆
中央銀行(日本でいう日銀)が一般の銀行に貸し付ける際の金利のこと。
一般的に、景気が悪いときは金利を下げる傾向がある。
例えば、日本の場合、政策金利は年-0.1%です。(2020年3月時点)
それに対して、トルコリラの場合、年9.75%です。(2020年3月時点)
つまり、トルコリラのような高金利の通貨を買い、日本円のような低金利の通過を売った場合、通貨を所持している期間は2国間の政策金利の差額分を受け取ることができます。
これがスワップポイントです。
スワップポイントは、通貨を持ち続けていれば、毎日付与されます。
FXトレードの際にコストとなる「スプレッド」とは
FXの取引には、常にスプレッドというものが関わってきます。
スプレッドは実質的な取引コストになりますので、スワップポイントと同じくらい重要です。
自動売買システムを使うと、スプレッドを気にしない方が多いですが基礎知識なのでおさえておきましょう。
FXのスプレッドとは
スプレッドとは一言でいうと、売値と買値の価格差のことで、この価格差が実質的な取引コストであり、FX会社の収入源の1つとなっています。
◆スプレッドとは◆
売値と買値の価格差のことで、実質的な取引コストになる。
実際の取引画面をみながら確認していきましょう。
この場合、ドル円(USD/JPY)の取引において、
売値:108.732円
買値:108.749円
ということを表しています。
そして、その差額である1.7銭がスプレッドになります。
108.749円で買った場合、値が全く動かないタイミングで買っても、108.732円でしか売れないので、実質1.7銭の含み損で買ったことになります。
この取引が1000通貨単位の取引であれば17円、1万通貨単位の取引であれば170円のスプレッドがかかります。
ちなみに、日本のFX会社はこのスプレッドを「手数料」と見なしておらず、あくまで流動性のあるコストと見なしています。
スプレッドの表現の仕方
スプレッドは一般的に「狭い」「広い」といった表現を使います。
「業界最狭水準のスプレッドです!」
といったキャッチフレーズを見かけることがありますが、これは「業界の中で最もスプレッドが狭い水準ですよ」ということを意味しています。
つまり、低コストで取引できますよというアピールです。
各FX会社を比較してみると、現在(2020年4月)ドル円のスプレッドが0.2銭のところが最も狭いです。
一方で、ドル円のスプレッドが0.3銭以上のところは比較的スプレッドが広いといえます。
また、スプレッドは「銭」単位と「pips」単位で表記されています。
日本の場合、多くが外貨と円(ドル円など)での取引のため、ほとんどの場合「銭」単位で表わされることが多いです。
一方で、外貨と外貨(ユーロドルなど)の取引の場合、世界共通単位である「pips」を使うことがあります。
スプレッドは変化する
スプレッドは流動性のあるコストとみなされているように、以下のようなときに変化することがあります。
- 天変地異などの自然災害が起こったとき
- 経済指標発表の前後
- 市場の流動性が低下するとき(年末年始・クリスマスなど)
この1例をみてわかるように、スプレッドの変動については、予測できるものと予測のできないものがあることは理解しましょう。
また、スプレッドが変動する理由についてですが、それはFX会社が損失のリスクを防ぐためです。
トレーダーは、直接FX会社から通貨を売買しているわけではありません。
FX会社がトレーダーの注文を受けてから、銀行を通じて通貨の注文を確定しているのです。
なので、相場変動が激しくなる上記のタイミングでは、システム的に銀行との注文が間に合わなくなります。
その結果、トレーダーがした注文と実際に確定した注文が違うという事態がおこり、FX会社が損失を被ってしまいます。
こういった損失を防ぐために、相場変動が激しくなるときはスプレッドが広がりやすくなりますので、注意しましょう。
最後に
FXとは何か、利益を上げる仕組みについて解説させていただきました。
FXは他の投資と違い、少額資金で始めれるというメリットがあります。
かといって、適当にやってしまえば、ただのギャンブルになり兼ねません。
僕は、最初のうちは自動売買システムを使うことを推奨していますが、それでもある程度の知識は必要だとおもいます。
こういった基本的なことから知識をつけていけば、余計な損失を被ることは減るでしょう。
少しでも、参考になれば幸いです。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。